今後海外就職をしたいと思う方が出てくるかもしれませんので、セブで計7年間、2社で働いた経験から、確認するべき待遇について説明していきます。
過剰に待遇を確認しすぎると面倒な志望者と思われてしまう可能性がありますが、安定した環境で安心して働くためには必ず確認する必要があります。
実際に私の働いた会社でも、手取り額と支給額の確認をしていなかった、住居手当のことをきちんと確認しなかったことで問題になった従業員がいました。
私が5年間現地社員として働いた最終給料をこちらで公開しています。
https://nakatetsu.xyz/2021/08/01/last-salary/
現地社員としてセブ働くために知っておくべきことまとめ
就労ビザについて
まず、フィリピンで働くためには就労ビザが必須です。
ほとんどの会社は、会社負担でこの就労ビザを取得してくれますが、グレーな会社も少なからずいるので必ず確認しましょう。※就労ビザなしの就労は違法です。
私の場合2社で働き、9GとPEZAビザを支給されました。
ビザの種類で私生活に影響することありませんが、フィリピンを国の手続きで大きく違いが出てきます。
9Gビザ(一般的な就労ビザ)
管轄はイミグレーションオフィス
フィリピン国内に6か月以上連続で滞在した人は、イミグレーションオフィスで出国許可証(通称ECC : EMIGRATION CLEARANCE CERTIFICATE)を取得しなくてはいけません。
また、フィリピン出国する度に毎回2,000ペソ~3,000ペソ支払う必要があります。
PEZAビザ(PEZA企業のみ)
管轄はPEZAオフィス
フィリピン出国のために必要な、ECC取得、出国時の支払いが無いので非常に助かります。
試用期間
フィリピンの法律上、会社都合で社員をクビにすることが禁止されているため、最大6か月の試用期間が設けられていることが多いです。
試用期間で契約満了=クビになってしまった日本人をたくさん見てきたので、試用期間の有無をきちんと確認しましょう。
給与関係
手取りの金額
セブの求人に記載されているのは支給額の場合が多いです。
実際手取りとなる金額の目安を確認しましょう。
※フィリピンの所得税は10%~20%と安くないです。
目安:基本給 50,000ペソの場合、手取りが43,000ペソくらいまで下がると思っていてください。
手当
フィリピンでも深夜手当、休日手当、祝日手当などは法律上で決まっています。
この手当として指しているものは、会社独自で採用している手当のことになります。
AllowanceやIncentiveとフィリピンでは言われるのですが、このAllowance, Incentiveは年額〇〇ペソまでは非課税なので、この手当があればあるだけ手取りが増えます。
住居手当
住居手当があるかどうか確認しましょう。
外国人が安心して住める物件は主にコンドミニアムになりますが、安くても1万ペソはします。
住居無料が一番良い条件ですが、一部支給の場合は必ず金額を確認しましょう。
※住居手当が給料に反映される場合、この金額にも所得税が上乗せられます。
自己負担額があれば生活費が削られてしまいますので生活が苦しくなります。
帰国手当
年1回の帰国のための航空券を会社が負担してくる場合が多くあります。
会社が保証してくれるのが航空券全ての金額なので、○○ペソまでと限度額があるのか確認しましょう。
※航空券の返金が給料に反映される場合、この金額にも所得税が上乗せられます。
年末調整
年間所得に対して支払い済みの所得税額が足りていない、手当額が非課税額を超えた場合、年末調整で超過分に所得税がかかり徴収されます。
※もちろん払いすぎている場合、返還される場合もあります。
目安:2020年度分の私の年末調整
- 年間の手取りが約650,000ペソ(航空券、家賃は給料に含まれていない)
- 年間の所得税で約50,000ペソ
支払っていましたが、超過してしまい追加で約7500ペソ所得税を徴収されました。
フィリピンの税金は非常に複雑なため理解することが難しいです。
保険
フィリピンで働くとPhilhealthというフィリピンの健康保険に必ず入るのですが、使えない保険と思っていたほうが良いです。
HMO(Health Maintenance Organization)という民間の健康保険に加入できるかどうか確認しましょう。
フィリピンの医療費は高いため、病気にかかると全額負担は非常に厳しいです。
まとめ
待遇の面で色々と確認をしておかないと後々失敗するケースが多いです。
上記でも記しましたが、過剰に確認しすぎると会社的にも不都合な場合もあるため、採用されない可能性も出てきてしまいます。
それでも自己保身のために待遇について確認することは絶対必要です。
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